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ケニアで医療機器認証を取るには!?2025年度完全保存版!

2025.06.12Media

ケニアで医療機器認証を取るには!?2025年度完全保存版!

ケニアで医療機器認証を取るには!?2025年度完全保存版!

アフリカの中でも現在も経済成長と医療需要が高まるケニアは、日本企業にとって魅力的な医療機器市場です。しかし、現地での販売許可を手に入れるには、厳格な認証手続きが必要です。本記事では、ケニアで医療機器認証を取得するための具体的なステップと成功のポイントを分かりやすく解説いたします。

ケニア市場と医療機器の可能性について

ケニアでの医療機器認証を取るにはどうしたらいいのかの前に、そもそもどうしてケニア市場に日本企業が入り込む必要があるのでしょうか。ここでは、そのメリットをお伝えします。

アフリカの成長市場としてのケニアの位置づけ

ケニアはサブサハラ・アフリカで最も急速に成長している医療機器市場の一つとされています。​都市化の進展、人口増加、非感染性疾患の増加により、医療機器の需要が高まっています。​特に、ナイロビやモンバサなどの都市部では、大きな国立病院もあり、毎日数多くの患者さんたちが来院されるため、高度な医療機器への需要が顕著です。​また、現在のケニアの医療機器市場は輸入に大きく依存しており、国内の製造能力は限られています。​

このため、日本企業も含め海外メーカーにとっては大きな市場を開拓するチャンスと考えられます。特に日本の​医療機器の中でも、診断機器、患者モニタリングシステム、体外診断(IVD)などの分野での需要はかなり高まっています。

政府の医療インフラ投資と地域ハブとしての役割

ケニア政府は「Vision 2030(※1)」などの国家戦略の下、医療インフラの近代化を推進しています。​例えば、Managed Equipment Services(※2)(MES)プログラムを通じて、全国の病院に新しい医療機器を導入しています。​

このEMSプログラムでは、ケニア政府は国内の医療サービス施設に対し、医療機器の供給、設置、保守、医療スタッフのトレーニングを含むサービスを提供するため、民間企業と契約を結びました。​

支払いは、各県の予算から年間約9,500万ケニアシリング(約1億円)を差し引く形で行われています。これからも分かるように、近年ますます医療機器の需要が拡大しています。

2023年にこのEMSプログラムは終了し、その後は「National Equipment Support Program(NESP)」として再構築しています。

また、ケニアは東アフリカ共同体(EAC)の中心国として、周辺国への医療機器の供給拠点となっています。ケニアの首都​ナイロビでは、医療機器の輸入・流通のハブとしての役割を果たしており、地域全体への展開を目指す企業にとって戦略的な拠点となっていることからも、ケニア市場が期待される要因になっています。

※1:ケニアの「Vision 2030」は、2008年に発表された長期的な国家開発計画であり、2030年までにケニアを「新興工業国」かつ「中所得国」へと変革し、すべての国民に高品質な生活を提供することを目指しています。​このビジョンは、経済、社会、政治の3つの柱を中心に構成されており、各分野での持続可能な成長と改革を推進しています。(Kenya Vision 2030
※2:ケニアの「Managed Equipment Services(MES)プログラム」は、2015年に開始された官民連携(PPP)による医療機器リース事業で、全国の公立病院に先進的な医療機器を提供し、保守・運用・トレーニングを含む包括的なサービスを提供することを目的としたプログラムです。契約企業は​General Electric(米国)、Philips(オランダ)、Bellco(イタリア)、Mindray(中国)、Esteem Industries(インド)など6社と契約しています。8 Facts on the Medical Equipment Leasing Project in Kenya

※参照URL:2021 Kenya Medical Devices eHealth
※参照URL:Kenya - Healthcare - Medical Devices
※参照URL:A Medtech Case Study: Kenya's Medical Equipment Market. - Jaza Rift

ケニアの医療機器認証における認証の管轄機関と法的枠組み

ケニアにおける医療機器の認証制度は「Pharmacy and Poisons Board(PPB)」という機関が管理しております。PPBでは医療機器の安全性、有効性、品質を確保し、公共の健康を守ることを目的として行われ、「Pharmacy and Poisons Act(Cap 244)」に基づいて運用されています。​ここでは、実際にどのように認証されるのかをお伝えします。

Pharmacy and Poisons Board(PPB)

PPBは、ケニア保健省の下部機関として、医薬品、医療機器、体外診断用医薬品(IVD)などの規制を担当する管轄機関です。主な役割は以下のようになります。

医療製品および健康技術の規制

  • 製品登録と市場承認:​医薬品、医療機器、体外診断用医薬品(IVD)などの登録および市場承認を行います。ケニア政府に確認は取りますが、基本的にはPPBで判断されます。
  • 輸出入の管理:​医療製品の輸出入に関する許可の発行と監督を行います。
  • 製造業者および流通業者のライセンス発行:​医療製品の製造および流通に関与する業者に対してライセンスを発行します。このライセンスはCap244に則り、厳しい基準により決められています。
  • 規制検査の実施:​製造施設、保管施設、流通業者などに対する規制検査を実施し、適切な基準への準拠を確認します。
  • 臨床試験の承認と監督:​医療製品に関する臨床試験の承認および監督を行います。その際にも、基準に忠実に遵守して試験を行い承認の判断を行います。
  • 市場後監視(PMS)とファーマコビジランス:​市場に出回っている医療製品の品質と安全性を監視し、必要に応じて措置を講じます。
  • 製品のプロモーションと広告の規制:諸外国や国内生産の​医療製品のプロモーションや広告が適切であることを確認し、コンプライアンスや薬事法などの基準に則り規制しています。

薬局実務と専門職の規制

  • 薬剤師および医薬品技術者の登録とライセンス発行:​資格を有する薬剤師および医薬品技術者の登録およびライセンスの発行を行います。
  • 教育機関の承認:​薬学教育を提供する機関の承認および監督を行います。
  • 継続的専門能力開発(CPD)の推進:​薬剤師および医薬品技術者の継続的な専門能力開発を支援します。
  • 薬局施設のライセンス発行と監督:​薬局施設のライセンス発行および運営の監督を行います。

品質管理と研究

  • 品質管理試験の実施:​市場に出回っている医療製品の品質を確認するための試験を実施します。
  • 研究および開発の支援:​医療製品および健康技術に関する研究および開発を支援します。
  • 規制ガイドラインの策定と更新:​医療製品および薬局実務に関する規制ガイドラインの策定および更新を行います。

※参照URL:Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:Regulatory Functions - Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:About Us - Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:​infotradekenya.go.ke+4

Legal Notice No. 150 of 2015 

ケニアにおける医療機器の規制は「Pharmacy and Poisons Board(PPB)」が主導し、「Pharmacy and Poisons Act(Cap 244)」に基づいて運用されています。​この法的枠組みは、医療機器の安全性、有効性、品質を確保し、公共の健康を守ることを目的としています。

Pharmacy and Poisons Act(Cap 244)とは

この法律は、医薬品および医療機器の製造、輸入、販売、使用を規制する基本法であり、PPBの設立とその権限を定めています。​ケニア国内での医療機器の登録、品質管理、市場監視などは、この法律に基づいて行われます。​

医療機器登録ガイドライン

PPBは、医療機器および体外診断用医薬品(IVD)の登録に関する詳細なガイドラインを提供しています。医療サービス全体を管理する機関ですので、医歯薬に関する全てのガイドラインを制定しています。また、このガイドラインでは、医療機器のリスク分類、登録手続き、必要書類、評価プロセスなどが明確に示されています。​

クラスA(低リスク)

  • :​包帯、病院用ベッドなど。
  • 規制要件:登録手続きは簡易で、必要書類も最小限。製品マニュアル、ISO 13485認証、臨床評価データなどの提出が求められる。審査期間も比較的短い。​

クラスB(低〜中リスク)

  • :​尿道カテーテル、歯科用義歯など。
  • 規制要件:クラスAよりも詳細な技術文書や臨床データの提出が必要。審査期間もやや長くなる。​

クラスC(中〜高リスク)

  • :​長期使用のコンタクトレンズ、放射性同位元素を封入したステントなど。
  • 規制要件:詳細な技術文書、臨床評価データ、製造工程の詳細などの提出が求められる。審査プロセスも厳格で、時間を要する。​

クラスD(高リスク)

  • :​ペースメーカー、植込み型除細動器など。
  • 規制要件:最も厳格な審査が行われ、詳細な技術文書、臨床評価データ、製造工程の詳細、品質管理体制の証明などの提出が必要。審査期間も最長となる。

各クラスに応じて、申請者は異なるレベルの技術文書や臨床データを提出する必要があります。また、一度認証されれば良いというわけではなく、5年に一度更新しなければいけません。

医療機器認証の手続き

それでは、実際にどのような手順を踏んで認証手続きを行うのか説明していきます。

認証手続きの概要

医療機器の登録手続きは、PPBのオンラインポータル(PRIMS)を通じて行われます。​申請者は、以下のステップを踏む必要があります:​

  1. アカウント作成:​PRIMSポータルでアカウントを作成。
  2. 申請フォームの記入:​製品情報、製造業者情報、リスク分類などを入力。
  3. 必要書類の提出:​製品マニュアル、ISO 13485認証、臨床評価データなど。
  4. 審査および承認:​提出された情報に基づき、PPBが審査を実施。
  5. 登録証の発行:​承認された場合、登録証が発行され、3年間有効。

※有効期限は5年から3年など随時政府により変更されますので、申請時の有効期限を確かめてください(2025年時点)​

なお、クラスAの医療機器はリスト登録のみで済みます。クラスB以上の機器は詳細な審査が必要ですので、認証を申請する際には注意が必要です。

※参照URL:PPB公式サイト:Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:医療機器登録ガイドライン:https://web.pharmacyboardkenya.org/download/guidelines-for-registration-of-medical-devices-including-in-vitro-diagnostics/
※参照URL:登録済み医療機器の変更通知ガイドライン:https://web.pharmacyboardkenya.org/download/guidelines-on-change-notification-for-registered-medical-devices-including-in-vitro-diagnostics/
※参照URL:THE COMPANIES ACT THE COMPANIES (GENERAL) REGULATIONS, 2015

認証取得を得るための詳細

🌟ステップ1:現地代理人(Local Authorized Representative: LAR)の選定

海外の製造業者がケニアで医療機器を登録する際には、「現地代理人(LAR)」の任命が必要です。LARは、以下の要件を満たす必要があります:​

  • ケニア国内で法人格を有すること:​LARはケニアに登録された法人でなければなりません。
  • PPBのオンラインポータルへの登録:​LARは、PPBのオンラインポータル(PRIMS)に登録し、申請手続きを行います。​LARの主な責任には、申請書類の提出、PPBとの連絡窓口、製品の市販後監視(PMS)活動のサポートなどが含まれます。​

※1:LARの探し方は次の項で説明しています。

ステップ2:登録アカウントの作成と電子申請

申請者は、PPBのオンラインポータル(PRIMS)にアクセスし、以下の情報を入力してアカウントを作成します:​

  • 申請者情報:​会社名、住所、連絡先など。
  • 製品情報:​製品名、モデル番号、用途、リスククラスなど。
  • 製造元情報:​製造業者の名称、所在地、製造施設の詳細など。​

アカウント作成後、申請者は必要な書類をアップロードし、申請手続きを進めます。​

ステップ3:必要書類の提出

申請には、以下の書類の提出が求められます:​

  • 製品マニュアル:​製品の使用方法、メンテナンス手順、安全情報などを含む。
  • 品質証明書:​ISO 13485などの品質管理システムに関する証明書。
  • 製造業者証明書(Certificate of Conformity: COC):​製品が規制要件を満たしていることを示す証明書。
  • 臨床データ:​高リスク製品(クラスCおよびD)については、臨床評価データの提出が必要です。​

これらの書類は、製品のリスククラスや申請の種類によって異なる場合があります。​

ステップ4:評価と承認

PPBは、提出された申請書類を基に技術的評価を行います。評価には以下のプロセスが含まれます:​

  • 書類レビュー:​提出された書類の内容を確認し、製品が規制要件を満たしているかを評価します。
  • 現地訪問(必要に応じて):​製造施設の現地監査が行われる場合があります。​

※評価の結果、追加情報の提出が求められることがあります。承認までの所要期間は、製品のリスククラスや申請内容によって異なり、通常2〜6か月とされています。​

ステップ5:登録証の取得と有効期間

申請が承認されると、PPBから登録証が発行されます。登録証の有効期間は3年間であり、期限が近づいた際には更新手続きを行う必要があります。更新には以下の手続きが含まれます:​

  • 更新申請の提出:​有効期限の前に、更新申請をPPBに提出します。
  • 必要書類の再提出:​製品情報や品質証明書など、最新の情報を含む書類を再提出します。
  • 更新審査:​PPBが提出された情報を評価し、更新の可否を判断します。​

※更新手続きの詳細やタイムラインについては、PPBの公式ウェブサイトで確認できます。

※参照URL:​Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:医療機器評価および登録手続き:​Medical Devices Evaluation and Registration Procedure - Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:医療機器登録ガイドライン:​Guidelines for Registration of Medical Devices Including In-Vitro Diagnostics - Pharmacy and Poisons Board
※参照URL:PRIMSポータル:​PPB IMS Version 3.1

現地代理人(LAR:Local Authorized Representative)の探し方

日本企業から探す

ケニアの医療機器認証において現地代理人(Local Authorized Representative: LAR)として登録されている日本企業に、AA Health Dynamics株式会社 があります。同社は、2022年5月に設立された日本のスタートアップ企業で、アフリカの医療課題解決を目指し、医療教育、事業開発支援、人材育成を中心に多角的な事業を展開しています。正式にLARに認定された日本の企業であるため、ケニア国内での医療機器ディストリビューターを探す必要もなく、ケニア国内の業者に貴社を通じて直接取引交渉が可能です。ケニア、南アフリカに関連法人を持ち、それらを通じて、現地での医療トレーニングや医療機器のマーケティング支援を行い、アフリカの医療水準の向上に貢献しています。

ケニア国内の医療機器ディストリビューターを通じて探す

すでに医療機器の販売・流通を行っている現地ディストリビューターは、LAR業務を代行していることが多いです。

そのため、以下のような業者を対象に、問い合わせてみるのも良いでしょう。
・ナイロビ拠点の医療商社・輸入代行・通関業務を行う業者
・現地病院・クリニックへの納入実績がある企業

PPB(Pharmacy and Poisons Board)に登録されている業者を調べる

PPBの公式サイトまたはオンライン登録システム(PRIMS)には、登録済み業者のリストがあります。その中から何件かピックアップして連絡するのもいいでしょう。そのリストでは、過去に申請をパスできているLARとして信頼性があるため、LAR候補としては有力です。

※参照URL:PPBポータル:https://prims.pharmacyboardkenya.org/

業界イベント・展示会を活用する

「Kenya Medical Expo」や「Medic East Africa」など、ケニアや東アフリカの医療展示会では、現地LARとして活動する企業が出展しています。そこで、対面で契約内容やサポート体制を確認することができます。また、費用や医療機器認証に関する合意がその場で取れれば、そのまま契約することも可能です。

在ケニア日本大使館やJETROナイロビ事務所に相談する

ケニアの公用語は英語になっていますが、クセが強く英語を話せる方でも中々交渉をするのに困難な場合があります。その場合には、日本大使館やJETROナイロビ事務所に連絡してみるのもいい方法かもしれません。医療・ヘルスケア分野に明るい現地日本企業ネットワークを紹介してくれる場合があります。また、大使館やJETROならば信頼性が高く、日本語で相談できる利点もあります。

以下のような現地企業を直接調査・依頼

例として、LAR業務を請け負う実績のある企業(確認時点の参考):

LAR選定時のチェックポイント

ケニア国内には、LARだと語り、手数料だけをだまし取るような悪徳業者も存在しています。特に日本企業は優秀であり値段交渉などもあまりせず、言い値で受けてしまうと評判がありますので、以下の項目をよくリサーチしLARを探してください。

  1. 過去の申請実績:自社の医療機器カテゴリに対する申請経験があるか
  2. 規制対応の知識:最新のPPB要件に精通しているか
  3. 英語での対応力:技術文書の扱いが可能か
  4. トラブル対応力:審査遅延や変更通知時のサポート体制があるか
  5. 契約内容:料金体系、更新対応、PMS報告などの範囲が明確か

まとめ

ケニアは医療需要が拡大する成長市場であり、現在注目されていますが、医療機器の輸入にはPharmacy and Poisons Board(PPB)による認証取得が必要です。

認証には、現地法人であるLAR(Local Authorized Representative)の任命、PPBオンラインポータルへの申請、製品マニュアルやISO13485などの書類提出、技術的評価、そして登録証の取得という一連のステップが求められます。

また、医療機器はリスクに応じてClass A〜Dに分類され、クラスが高いほど審査は厳格になります。

認証取得後は3年間の有効期間があり、更新も必要です。そのため、ケニア市場への参入には、現地事情への理解と信頼できるLARの確保が成功の鍵となります。

お問い合わせ

AA Health Dynamicsは、アフリカ市場における進出支援・事業伴走・現地連携構築の専門家集団です。 日立製作所のような大手の戦略を中小企業向けにカスタマイズし、実行可能なビジネスモデルの設計・検証・現地実装を一貫してご支援します。

📩 ご相談・ご質問はこちらから: ▶︎ https://aa-healthdynamics.com/contact

✉️ メールでのお問い合わせ:info@aa-healthdynamics.com

Author
増田さなえ
テーマケニアの医療・市場
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